「昔Stable Diffusionを入れた気がするけど、もう何が何だか分からない」
「再インストールした方が早いのかもしれないけど、昔の環境やモデルは消したくない」
「NMKD Stable Diffusion GUIって古いの? まだ使えるの?」
この記事は、そんな人向けの実践メモです。
今回は Windows + RTX 4070 SUPER 12GB の環境で、昔入れたまま放置していた NMKD Stable Diffusion GUI 1.9.1 を掘り起こし、実際に画像生成できるところまで確認しました。さらに、古いモデルだけでなく、MeinaMix V12 Final を追加して、今風のAIイラストを出せるところまで持っていった流れもまとめます。
結論から言うと、いきなり再インストールしなくても十分復旧できる可能性があります。
とくに SDG1.9.1 フォルダが残っている人は、一度落ち着いて現状確認から始めるのがおすすめです。
この記事の前提環境
今回の前提は次の通りです。
OS:Windows
GPU:RTX 4070 SUPER 12GB
以前入れていたStable Diffusion:NMKD Stable Diffusion GUI 1.9.1
既存フォルダ:
C:\Users\ユーザー名\Downloads\SDG1.9.1既存モデル:
sd-v1-5-16.ckpta certain thing.ckpt
この環境で、最初は「本当にまだ動くのか?」というところから確認しました。
まずやるべきこと:再インストールではなく現状確認
Stable Diffusionを昔入れた人がやりがちなのが、いきなり再インストールしてしまうことです。
でも、昔のモデルや設定が残っていることも多いので、先に確認した方がいいです。
確認ポイント
まずはエクスプローラーで、以前のStable Diffusion関連フォルダを見ます。
今回見つかったのはこのパターンでした。
C:\Users\自分の名前\Downloads\SDG1.9.1
このフォルダの中に実行ファイルがあり、さらに Data フォルダがありました。
NMKD Stable Diffusion GUI 1.9.1 では、モデルは直下ではなく Data\models に入っていることがあります。
なので models フォルダが見当たらなくても、まずは Data の中を見てください。
実行ファイルがあれば、まず起動してみる
フォルダが見つかったら、まずは実行ファイルを起動してみます。
もし普通に起動して、上部などに
CUDA GPU: NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER
のような表示が出るなら、GPU認識は成功しています。
この時点で分かることは次の通りです。
本体はまだ生きている
GPUも認識している
いきなり全部入れ直す必要はない
これはかなり大きいです。
最初の動作確認は軽い設定で1枚だけ
起動できたら、最初から重い設定で攻めない方がいいです。
まずは「ちゃんと1枚出るか」だけを確認します。
最初のおすすめ設定
Amount Of Images To Generate:
1Generation Steps:
20Prompt Guidance (CFG):
7か7.5Resolution:
512 x 512High-Resolution:OFF
Sampler:
Euler AncestralSeed:空欄のまま
テスト用プロンプト
a photo of a cat sitting on a wooden table, detailed, realistic
テスト用ネガティブプロンプト
blurry, low quality, deformed
これで猫が出れば、とりあえず生成系統は動いています。
昔のモデルが何か分からなくても、まずは使ってみてよい
昔の環境には、名前の分かりにくい .ckpt ファイルが残っていることがあります。
今回も
sd-v1-5-16.ckpta certain thing.ckpt
という、何となく察するしかないファイルがありました。
ここで大事なのは、名前だけで決めつけないことです。
実際に使ってみると、モデルの傾向はかなり違います。
実際に使ってみた印象
a certain thing.ckptアニメ・イラスト寄り
タグ構文っぽい書き方に強い
masterpiece, best quality, 1girlのようなプロンプトで急に質が上がった
写実寄りのプロンプトを入れると、逆に変な方向へ行くこともあった
つまり、モデルごとに得意分野がかなり違うということです。
「このモデル駄目だ」と決めつける前に、プロンプトの相性を見る
古いモデルでよくあるのが、「写実っぽく書いたら変な絵が出たので、モデルが駄目だと思った」というケースです。
実際は、モデルがアニメ寄りなのに写実プロンプトを入れていただけ、ということも多いです。
今回も、最初は微妙だったモデルが、次のようなタグ寄りプロンプトにした瞬間、一気によくなりました。
masterpiece, best quality, 1girl, beautiful girl, detailed eyes, detailed face, long hair, casual clothes, soft lighting, anime style, highly detailed
ネガティブはこんな感じです。
low quality, worst quality, blurry, bad anatomy, bad hands, extra fingers, deformed
この体験から分かったのは、古いモデルでも、書き方が合えば十分戦えるということです。
Seedは「当たりを保存するための番号」
気に入った絵が出たら、ぜひ覚えておきたいのが Seed です。
Seedとは
ざっくり言うと、絵の乱数の出発点です。
同じ
モデル
Seed
プロンプト
ネガティブプロンプト
解像度
Steps
CFG
Sampler
なら、かなり近い絵が再現できます。
Seedの使い分け
いろいろな絵をガチャしたい
→ Seed空欄、Lock Seed OFF今のかわいい絵柄をなるべく保ちつつ、服だけ変えたい
→ Seed入力、Lock Seed ON
おすすめの記録方法
当たり絵が出たら、メモ帳などにこう残しておくと便利です。
澪っぽい子①
Model: meinamix_v12Final
Seed: 123456789
Prompt: ・・・
Negative: ・・・
512x768 / Steps30 / CFG7 / Euler Ancestral
NMKD GUIの各項目の意味をざっくり整理
プロンプト欄とネガティブプロンプト欄は分かるとして、その下の各項目も意味を知っておくとかなり楽になります。
Amount Of Images To Generate
一度に何枚作るか。
最初は 1 で十分です。
Generation Steps
何回くらい描き直しながら完成させるか。
MeinaMix系なら 20〜30 で十分なことが多いです。
Prompt Guidance (CFG Scale)
プロンプトをどれくらい強く守らせるか。
標準は 7 前後。
Seed
絵の乱数番号。
当たりの保存に重要です。
Lock Seed
Seed固定のON/OFF。
差分作りで便利です。
Resolution
画像サイズです。
人物なら 512 x 768、正方形なら 512 x 512 が使いやすいです。
High-Resolution
高解像度化モード。
慣れるまではOFFでよいです。
Sampler
描き方のアルゴリズム。Euler Ancestral はアニメ絵で扱いやすい定番です。
Generate Seamless
タイル状につながる画像を作る設定。
キャラ絵なら通常はOFFです。
古いNMKD 1.9.1でも、モデル追加でかなり世界が変わる
ここが今回いちばん大きかった部分です。
結論から言うと、本体は古いままでも、モデルを新しくすると絵の質はかなり変わります。
ただし、何でも使えるわけではありません。
NMKD 1.9.1 はSD1.5世代のGUIなので、SD1.5系モデルを入れるのが基本になります。
今回は MeinaMix V12 Final を追加しました。
MeinaMix V12 Final を追加する流れ
1. モデルをダウンロードする
ファイル名は次のようなものです。
meinamix_v12Final.safetensors
2. Data\models に入れる
C:\Users\自分の名前\Downloads\SDG1.9.1\Data\models\
3. そのままでは一覧に出ないことがある
NMKD 1.9.1 では、.safetensors がそのままモデル一覧に出ないことがあります。
その場合は、Developer Tools の Convert Models を使って変換します。
4. Convert Models で変換する
設定の考え方はおおむね次の通りです。
Input Format:
SafetensorsInput Model:
meinamix_v12Final.safetensorsOutput Format:
Pytorch (ckpt/pt File)などCKPT系Delete Input File If Successful:OFF
そして Convert! を押します。
これで .ckpt 形式に変換でき、NMKDのモデル一覧で選べるようになります。
5. 再起動してモデル一覧を確認
変換後にGUIを再起動し、モデル選択欄で meinamix_v12Final が出れば成功です。
実際にMeinaMix V12を使ってみるとどうなるか
MeinaMix V12を入れると、少なくとも今回の環境では
顔がかなり今風になる
塗りが洗練される
アニメ美少女イラストの安定感が増す
という変化がありました。
一方で、SD1.5系の宿命として
手
指
複雑なポーズ
細かい物を持つ動作
あたりは、まだ崩れやすいです。
つまり、**「顔はかなりよくなるが、手はまだ事故る」**という感じです。
プロンプトの基本:厳密な文法ではなく、特徴の列挙
AIイラストのプロンプトを見ると、
1girl, short hair, sailor uniform, shy smile
のように、カンマ区切りで単語が並んでいます。
これは、文法というより 「入れたい要素の列挙」 です。
基本の考え方
次のような順番で考えると組みやすいです。
主役, 髪, 服, 表情, ポーズ, 場所, 雰囲気, 画質系
例:
1girl, short dark navy bob hair, short-sleeve sailor uniform, pleated navy skirt, shy expression, summer seaside town, masterpiece, best quality
ポイント
カンマで区切る
短い単語や短文で書く
大事な特徴ほど前に置く
Negative Prompt
逆に、出したくないものを並べます。
long hair, shorts, bad hands, extra fingers, blurry
それっぽいキャラを作るときは「名前」より「特徴」
特定キャラに似せたい時、名前をそのまま入れるより、特徴を分解して書いた方が安定することが多いです。
例えば「サマータイムレンダの澪みたいな子」を狙うなら、
短い濃紺ボブ
少し日焼けした肌
半袖セーラー服
紺のプリーツスカート
恥ずかしがり屋っぽい表情
夏の海辺の町
という具合に、要素として書きます。
例
masterpiece, best quality, 1girl, cute anime girl, short dark navy bob hair, slightly tanned skin, short-sleeve sailor uniform, pleated navy school skirt, shy girl, bashful expression, blushing, looking slightly away, soft smile, gentle face, summer seaside town, anime style, highly detailed
Negativeは例えばこうです。
low quality, worst quality, blurry, bad anatomy, bad hands, extra fingers, missing fingers, fused fingers, deformed, long hair, medium hair, long sleeves, rolled-up sleeves, shorts, short pants, denim shorts, confident expression, heroic face, stern face, muscular
手やポーズが不自然なのは、ある意味「普通」
ここは最初に知っておくと気が楽です。
古いSD1.5系では、手や複雑なポーズが崩れるのはかなり普通です。
たとえば起きやすい事故はこんな感じです。
手が3本ある
指が増える
髪を触っているつもりが変な盆踊りポーズになる
不気味な笑顔にしたらピエロみたいになる
つまり、うまくいかないからといって、自分が下手というより、モデルと世代の限界もかなり大きいです。
対策
手を目立たせない構図にする
胸上・腰上構図にする
natural pose,relaxed poseなど大きな動きを指定する複雑なポーズを細かく命令しすぎない
出しやすい自然なポーズ例
standing naturallyrelaxed posewalking along the seasidelooking back over her shouldersitting quietly
逆に、次のような細かい指定は崩れやすいです。
touching her hair with one handstriking a large button downwardholding a machete in one handかつ複雑な表情
「このバージョンでも自然な絵は出せるの?」への答え
答えは はい、出せます。
でも、「ポーズを完全に制御して描き分ける」のは苦手です。
今のNMKD 1.9.1 + SD1.5系モデルの強みは、
かわいいアニメ絵を出す
キャラの雰囲気を探る
プロトタイプ用の立ち絵を作る
ランダム生成から当たりを拾う
このあたりです。
なので、ゲームのプロト版や、立ち絵の仮素材を作るには十分使えます。
一方で、
この手だけ直したい
このポーズを絶対に守りたい
参照画像のポーズを正確にトレースしたい
という段階になると、もっと新しいUIや補助機能が欲しくなります。
でも、いきなりそこまで行かなくてよいです。
まずは今の環境で、生成の感覚をつかむだけでもかなり収穫があります。
老眼向け:プロンプト欄の文字サイズも変えられる
これも地味に重要です。
NMKD Stable Diffusion GUI 1.9.1 では、プロンプト欄の上にマウスを置いて Ctrl + マウスホイール で文字サイズを変えられます。
Ctrl + ホイール上:大きくCtrl + ホイール下:小さく
また、入力欄の高さもショートカットで変えられます。
Ctrl + +:プロンプト欄の高さ切り替えCtrl + Shift + +:ネガティブプロンプト欄の高さ切り替え
昔のUIでもこういう細かい配慮があるのは助かります。
この記事の結論
放置していたNMKD Stable Diffusion GUI 1.9.1は、今でも次のように使えます。
既存環境が残っていれば、再インストールなしで復旧できることがある
まずは起動確認と軽いテスト生成から始めればよい
古いモデルでも、プロンプトの相性次第で十分使える
MeinaMix V12 FinalのようなSD1.5系モデルを追加すれば、かなり今風のAIイラストに近づける
手や複雑なポーズは崩れやすいので、そこは割り切った方が楽
ゲームのプロト版素材や立ち絵づくりには十分実用になる
個人的には、今回いちばん大きかったのは、
「昔のStable Diffusion環境は、思っていたよりまだ死んでいない」
という発見でした。
もしあなたのPCのどこかに SDG1.9.1 フォルダが眠っているなら、いきなり消さずに、一度起動してみる価値はあります。
昔の自分が残してくれた環境が、そのまま役に立つかもしれません。
おまけ:最初のおすすめ設定まとめ
最後に、この記事の中でいちばん無難だった設定をまとめておきます。
基本設定
Model:
meinamix_v12FinalAmount Of Images To Generate:
1Generation Steps:
30Prompt Guidance:
7Resolution:
512 x 768High-Resolution:OFF
Sampler:
Euler AncestralSeed:空欄(当たりが出たら固定)
アニメ系の基本プロンプト型
masterpiece, best quality, 1girl, [髪], [服], [表情], [場所], anime style, highly detailed
基本ネガティブ
low quality, worst quality, blurry, bad anatomy, bad hands, extra fingers, missing fingers, fused fingers, deformed
ここから少しずつ、自分の好みに寄せていくのが一番楽です。
以上、放置していたNMKD Stable Diffusion GUI 1.9.1を掘り起こして、再び使えるようにするまでの実践記録でした。
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